赤羽橋駅にある弊社麻布オフィスにて、「高校生SDGs会議withアクセンチュア」が3月24日に開催されました。
1.アクセンチュアのご紹介
まず最初にアクセンチュア代表の藤井篤之さんからアクセンチュアのご紹介とサステナビリティの取り組みについて20分ほど説明して頂きました。
○「アクセンチュア」について
アクセンチュアは、120か国以上にクライアントを持ち、オフィスや事業所は50か国に拠点を構える、世界最大級の経営コンサルティングファームです。
「最も持続可能な国際企業20社」で2位にランクイン、「世界で最も賞賛される企業」に19年連続で選出など、多くの輝かしい実績を残しています。
・グローバル人材育成のリード
・なかなか就業できないような特殊な人材の方々を就業させてもらう
・起業できる力をつける
・STEM人材の育成
・障害の方就労支援 など
○サステナビリティの取り組み
・自分たちのお客さんにより環境に良い取り組みをさせるにはどうしたらよいか
・循環型社会を作るためのビジネス ex) CO2 33%削減
・NTTドコモさん・トヨタさん・東芝さんとカーボンニュートラルの取り組み
アクセンチュア様は「サステナビリティの取り組みをより多くの方々に知って解決策を一緒に考える」というプログラムをやっており、解決策を生み出すためにはより深い考えが出来る人を育てていくことが必要でこれが今後のビジネスの成長に繋がるとおっしゃっていました。
↑会議の様子
2.サステナビリティとその取り組み
ワークシート①
「A国は電気の発電量が少なく国土の○%が、いまだ室内で薪を使って生活しています。そのため、室内に有毒物質が蔓延し毎年○万人の人々が亡くなっています。そんな状況を変えるべく、A国はB国に石炭火力発電所の建設を依頼しました。しかし、B国では一部の環境保護家を中心とした建設反対運動が起きています。あなたならどうしますか?」 A.バングラデシュ B.日本 |
上記の議題について「石炭火力発電賛成派」と「石炭火力発電反対派」に分かれ、
以下の5つについてグループで約30分間ディベートを行いました。
1.石炭火力発電のメリット
・クリーンになる
・低い燃料費で稼働できる
・効率的に発電が可能
・燃料を安定して調達できる など
2.石炭火力発電のデメリット
・化石燃料には限りがある
・地球温暖化の原因となるCO2が排出される
・大気汚染につながる
・他国からの批判が絶えない など
3.SDGsのどの目標を達成できそうか
3.全ての人に健康と福祉を
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤を作ろう
11.住み続けられるまちづくりを
15.陸の豊かさも守ろう
4.SDGsのどの目標を達成できなさそうか
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
4.質の高い教育をみんなに
10.人や国の不平等をなくそう
12.つくる責任、つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
16.平和と公正をすべての人に
5.お互いに納得できるアイデア
・石炭火力を使わない
・先進国から質の高い技術を提供する など
さまざまな意見が飛び交いました!
3.課題に対するアイデアを考える
A~Dの7つのグループの中でそれぞれ解決したいSDGs目標と課題を決め、課題を達成するための解決策を議論しながら模索しました。
SDGs目標 | 課題を解決するためのアイデア | |
A | 14.海の豊かさを守る プラスティックの生物濃縮 | レジ袋やペットボトルなどの使い捨てられるプラスティックを生分解性プラスチックに変更する。 |
B | 5,ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーレストイレ | 自分の性別が識別できるような証明書を発行する。トイレの中にブザーを設置。鏡を無くしてトイレ滞在時間の短縮。 |
C | 5,ジェンダー平等を実現しよう 男女格差 | 幼少期からエンタメのようにしてジェンダーについて教えていく。SNSが悪影響を及ぼしている→使い方の見直し |
D | 5,ジェンダー平等を実現しよう トランスジェンダーとスポーツ | 体育の授業などを行う際、男女で分けるのではなく、心体で分ける(身長・体重など)。マインドと体を別々に考える。 |
E | 5,ジェンダー平等を実現しよう 女性のキャリアステップ | 産休・育休は不安だからテレワークにする。託児所を設ける。男性が育休をとれるようにする。 |
F | 11.住み続けられるまりづくりを 町への災害被害 | 避難設備の強化。幼稚園から高校までの間で防災教育に力を入れて行う。 |
G | 5.ジェンダー平等を実現しよう 学校のジェンダー格差 | 女性用の制服にもズボンやスラックスを取り入れる。トランスジェンダーの方を招き、学校で講演を行い、カミングアウトしやすい環境を作る。 |
ジェンダーを課題に設定したグループが多い傾向にありました。
同じテーマの中でも、1つ1つのグループによって意見が違ったので、さまざまな角度から課題解決に向けて模索することが出来ました。
4.講評とまとめ
プログラムの最後にアクセンチュアさんから講評を頂きました。
①自然や環境のほかにも持続可能な社会の実現を目指して幅広いテーマがあり、いずれも発展途上国だけの問題ではない。まずは関心を持ち、問題・取られている解決策、解決策の影響を知ることが第一歩。
②サステナビリティ問題は複雑で解決策が新たな問題を引き起こし足り、反発を受け失敗することもある。解決には、いろいろな視点から広く、その解決策がどんな影響をもたらすか=「ジレンマ」が発生していないかまで深く考えることが重要。
③サステナビリティが慈悲活動だけでなく、「社会・環境の持続可能性を目指す考えや活動」となれば、導入の促進や安定的な継続に繋がる。実際に企業はビジネスとして業績(利益)と両立するサステナビリティ活動に取り組んでいる。
5.最後に
今回のアクセンチュアさんとのSDGs会議を通して、会社自体についても詳しくなることができ、サステナブルな取り組みも立派なものばかりで感激しました。
SDGs目標の解決策を生み出すため、グループのみんなと考える事で自分では絶対出てこないような斬新なアイデアが出たりしてとても有意義な時間を過ごすことが出来ました。私自身、初めて1人で司会と書記を担当し、最初は不安な気持ちもありましたが、皆優しく積極的に話し合いに参加してくれたのでとてもやりやすかったです。
高校生SDGs会議運営
岩崎美音
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